自然、食べ物、歴史…地域の魅力はどこも同じ!?? ~土地ならではの魅力に気づきたい~
はじめに
こんにちは。室戸市地域おこし協力隊のはしもとです。
今年で地域おこし協力隊として地域に入って、3年目となりました。大学時代は、副専攻として地域学を専攻し、フィールドワークや授業で地域について学んできたのですが、やっぱり、実際に住んでみて感じられることはとてもたくさんあります。
こうして2年少し、地域に住み、地域と関わり、地域についていろいろ考えてきました。
その中で出会った言葉に、「地域の魅力は結局は人」というものがありました。
結局田舎はどこも同じだから、一番の魅力は人なんだよ。ということです。
果たしてそれは本当でしょうか?
わたしはそれは少し違うと思うのです。
今回はそんなお話を書いてみました。
地域の魅力は結局は人
地域の魅力は結局は人。そのほかの田舎の魅力はどこも同じ。
地域で活動していると、こういう人がけっこういます。
地域の魅力は人。というのは本当で、この人がいるからこの町がより魅力的。そんな人が全国にいます。
室戸にもこんな魅力を持つ人がたくさんいて、この人がいる室戸に来れてよかったなあと思うことがたくさんあります。
魅力的な人はその人の存在自体が地域資源で、そこをめがけて人が集まってきます。
旅先で出会う魅力的な人たち
たとえば、旅先での思い出を振り返ってみるとわかりやすいかもしれません。
印象に残る旅には、必ず印象に残る出会いがありませんでしたか?
海外の旅先で出会った人たち
わたしがはじめて強く、出会いの力を感じたのは大学を休学していた時です。
留学先のフィジーでは、ホストファミリーでもない、バス停で出会った親子ととても仲良くなりました。本当にかけがえの出会いでした。
≫この出会いでもう一度来ようと決めた ~フィジーの忘れられない思い出~
留学後、ボランティアへ行ったタイでも素敵な経験をさせてもらいました。
チェンマイという町から車で5時間もかかる山奥の村でしたが、このあと再会しに行きました。それほど思い入れの強い場所です。
≫旅先で日本料理をふるまってみたら、相手以上にこっちがうれしくなった
民泊は人の魅力の宝庫!
海外だけじゃなく、日本国内の旅行でももう一度会いたい人の存在は大きいなあと思います。
特に民泊なんて、人の魅力の宝庫です。
【発表資料】エコツアーをより濃密な体験へ ~エコツーリズムにおける民泊活用の提案~
こちらはわたしがおじゃました民泊の体験記事。
みなさん本当に素敵な方たちで、ほんとにいいところでした。
土地ならではの地域資源に気づきたい
地域の魅力は結局は人。そのほかの田舎の魅力はどこも同じ。
そう。地域の魅力に人の存在はとても大きなものです。
わたしが違うよって言いたいのは、その後半です。
地域の魅力は結局は人。
本当にそうかな?たしかに人が魅力的なのは、すばらしいコンテンツ。
でも、地域の魅力が突き詰めればみんな同じなんてわたしは思わない。 https://t.co/6a8N9W3Z4x
— かな はしもと (@khashimoto1105) 2018年8月29日
田舎の魅力はどこも同じ?なわけがない。
人の魅力は地域の魅力。それは間違いありません。わたしが反論したいのは、そのほかの魅力はどこも同じだよ、という部分です。
独自の風土、独自の文化
独自の風土によってつくられた、
独自の文化がある。同じ地域なんてひとつもない。
それが多様性であって、
その地域にしかない魅力。そこにしかない地域の特徴に気づけば、もっと地域が魅力的に思えるし、大切にしようと思える。
“そこにしかない”が必ずある
それに気づける人が増えたらいいな— かな はしもと (@khashimoto1105) 2018年8月29日
日本全国どこの地域へ行ったって同じ地域はふたつとありません。
それは、地域によって地形も気候も違うから。地形や気候が違えば、そこに根付く植物も生息する動物も違います。植物や動物が違えば、そこへ住む人の暮らし方も違ってきます。
その暮らし方の違いが、文化の違いだったり気質の違いだったりするわけです。
そして人の営みが、自然へと影響していきます。
里山なんて、人の営みが作用してできたもの。
そうやって、地域のいろんな要素が関係しあい、相互に作用しているわけです。
だから、同じ地域はひとつとしてないし、どの地域も魅力は同じなんてことあるはずがないのです。これこそが地域の多様性で、この中に土地ならではの魅力がつまっています。
地域の多様性に気づきたい
人口が減少している日本社会では、田舎は生き残る地域と消滅する地域に分かれるといわれています。これだけ人が減ってしまうとそれも仕方ないことなのかもしれません。
地域が消滅することは、地域の多様性が失われていくことです。
取捨選択ではないですが、今後村じまいをする地域がどんどんと増えていくでしょう。この日本から失われていくものは増えていくでしょう。
「そんな時、地域の魅力はどこも同じ。」なんて意識では残せる大事なものも、残せなくなってしまうのではないかなと思います。
どこの地域も唯一無二。
ここにしかない魅力が必ずある。
多くの人がそれに気づいているだけで、もしかしたら後世に残せる大切なものを失わずに済むかもしれません。
そこだけの魅力を見つけるのは難しい
たくさんある「そこにしかない」をうまく見つけて、うまく伝えるのは難しいけどね。
でも見つけて伝えるために、
地域を歩く。地域と話す。感じる。探す。勉強する。
じっくり観察する。自分もうまく伝えられる人になろうとおもう。
— かな はしもと (@khashimoto1105) 2018年8月29日
とはいえ、そこにしかない魅力を見つけるのは難しいです。でも、難しいからこそ見過ごされ、知らない間に消えていくものでもあると思うのです。
だからこそ、見つけるのが難しいからこそ、そこにしかない魅力を大事にしていかなくてはなりません。
まとめ
- どこの地域も唯一無二
- その土地ならではの魅力が必ずある
- 魅力的な人に出会ったら、その人を育んだ地域の魅力も探ってみよう
- 大切なものを残すために「そこにしかない」に敏感になろう
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