移住先でのオススメ職業と仕事の見つけ方【 求人サイトも紹介】
移住を考えたとき、「どんな仕事をしようか、そもそも田舎で仕事が見つかるのかな?」「移住先ではやっぱり一次産業で働くことになるのかな?」とわからないことが多いかもしれません。
そんな方に向けて移住先での仕事にはどんな種類があるのかを紹介していきたいと思います。
このサイトでは、さまざまなタイプの方が仕事を見つけられるように田舎の仕事を紹介しているので、現実味のある内容となっているかと思います!
田舎に移住したからといって、農業をしなければならない、起業しなければならない、といったことはありません。
また、一口に田舎と言っても、地方都市から過疎地域までさまざまな場所があることも念頭に置いてみていきましょう。
希望する働き方も人それぞれだと思うので、自分にはどういった働き方が合うのかもイメージしてくださいね。
記事の最後には、移住に特化した求人が見れるサイトも紹介していますので参考にしてみてください。
あなたはどのタイプ?タイプ別仕事の選び方
移住先での仕事は、給与水準が比較的低かったり、選べる仕事の幅は狭まるものの、意外といろんな仕事があります。
まずは、田舎らしい一次産業(農林漁業)や観光のお仕事。
次に、どこでも必要とされるような、看護師や介護士などの専門職。
また、場所にとらわれないフリーランスとしての働き方。
都内に本社を置く企業の支店で働くというパターンもあります。田舎へ移住してお店を開くなど、夢を持って移住する方もいると思います。
自分は移住するにあたって、どんな働き方をしたいのか?何が合っていそうか?考えながら読み進めてみてください。
この記事では
- 田舎らしい仕事がしたいタイプ(農林漁業、地域おこし協力隊など)
- 田舎移住で夢を叶えたいタイプ(カフェやゲストハウスの開業など)
- 手堅く仕事を見つけたいタイプ(就職)
- 自由に働きたいタイプ(フリーランス)
以上の4タイプに分けて、仕事を紹介していきます。
それでは、移住先の仕事をみていきましょう。
田舎らしい仕事がしたい場合の仕事
農業
農業は人の生活に必要な作物を田畑などで育てる仕事です。牛や鶏など有用動物を育てる畜産業も農業に含まれます。
田畑を耕し、種や苗を植え付け、収穫までのお世話をします。農薬散布や肥料を与えたり、雑草や獣害を防ぐのも仕事です。
手作業もありますが、ほとんどの場合農業機械も扱います。
土や作物と向き合う仕事は魅力的な一方、作物第一の暮らしになるという覚悟も必要です。働き方としては、個人で経営するほか、農業法人で働くという形もあります。
いずれにしても扱う作物によって、仕事内容、収入、年間スケジュールが大きく変わるので、農業の仕事をしたい方は、幅広く情報を集めることをおすすめします。
平均所得
個人経営:113.6万円(月 9.5万円) 法人経営:287.7万円(月 24.0万円)
参考:令和元年 農業経営体の経営収支(農林水産省)
仕事に就くには、農業に特化した求人サイトを見たり、就農支援をしている自治体に問い合わせたりしましょう。
新規就農を目指す人向けのイベントに参加してみても、情報を得ることができます。
参考求人サイト:農業・酪農求人サイト|あぐりナビ
林業
林業は、苗木を植えて管理し、森を育てて、育った木を伐って売る仕事です。
苗木を植える準備の「地ごしらえ」、苗木を植える「植栽」、雑草や木を刈って木の成長を助ける「下刈り・つる切り」、余分な枝を切る「枝打ち」、木の成長を助けるために間引く「間伐」などの作業があります。
働き方は、森林組合や民間の林業会社に就職するほか、自伐型林家として経営・施業を自ら(もしくは山主と共に)行う方法があります。
数10年先、100年先を見据える、やりがいのある仕事である一方、危険もともなう仕事です。
かなり体力も要することも覚えておきましょう。(とはいえ、女性の林業従事者も増えていますよ!)
平均所得
330~440万円(月 27.5万~36.6万)
参考:林業ってどんな仕事?仕事内容や体験できる場所のまとめ | ゼロから始める田舎暮らし
林業の仕事に就くには、都道府県の林業労働力確保支援センターで相談したり、地域おこし協力隊制度を利用して林業の仕事に就く方法があります。
また、林業大学校というものも各地にあるので、そこで学んでから仕事をはじめるのもおすすめです。
漁業
漁業は水産物を獲ったり、養殖する仕事です。船の上での仕事が基本ですが、出荷作業、漁具のメンテナンスなど陸上で行う作業もたくさんあります。
日本の漁師は85%が沿岸漁業をおこなっています。地域や獲る水産物によって仕事内容や収入も変わってきます。
漁獲量は常に安定しているものではなく、時期や天候、環境によって獲れる時、獲れない時があります。養殖業の場合は他の漁に比べ、コントロールできる範囲が広いので比較的安定していることが多いです。
働き方としては、個人で船を持って操業するほか、会社や個人経営の漁師の下で雇用され働くこともできます。
個人であっても、漁業権を得なければならないので、漁業組合に所属することは必須です。信頼関係がとても大切で、ある種特殊なコミュニティでもあるので、受け入れてもらえるようしっかり信頼を築いていきましょう。
平均所得
238~350万円(月 19.8万~29.2万)
参考:漁師の年収、どの職種が最も高い?(ファイナンシャルフィールド) – Yahoo!ニュース
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、地方の市町村へ移住し3年間、地域活性にたずさわる仕事です。
仕事内容はさまざまで、観光や移住促進に関わるもの、小さな集落の活性化のお手伝いなどの他、農業や林業の研修生として地域おこし協力隊になる場合もあります。
地方自治体に所属することがもっとも多く、観光協会や道の駅、地域団体に所属することもあります。
限られた期間ではありますが、多くの人とつながることができ、仕事と家を一度に手に入れられ、副業も可能なので、移住の入り口としてはおすすめの仕事です。
ただ、ミュニケーション能力と主体性を求められる仕事であり、公私の線引きがあいまいなので向き不向きがあります。
行政との相性も大切なので、地域おこし協力隊になる場合は情報を集めて、しっかり見極めることが重要です。
平均所得
約200万円(月 16.6万円~22.5万円)
参考:移住後の働き方戦略室
地域おこし協力隊の制度は総務省の取り組みです。
こちらの公式サイトですべての求人を確認できますので、興味のある方はこちらから求人を探しましょう。
田舎移住で夢をかなえたい
開業(カフェ・ゲストハウス・パン屋など)
田舎移住して、自分のお店を持ちたい!という夢をお持ちの方もいるかと思います。
都会と比べて家賃が安く、低リスクで起業することができるのは田舎ならではの魅力です。資金が少なく済むため、広い物件を借りる(購入する)ことができ、思い通りのお店を作ることができます。
もちろん、人口規模が小さい分、集客を工夫する必要がありますが、山奥に構えるお店もたくさんあり、コンテンツ次第で「わざわざ行ってみたいお店」を目指すことができます。
実店舗だけでなく、オンラインショップやイベントでの販売、ふるさと納税への出品など、色んな販売ルートを持って経営しているお店も多いです。
地元の人の定番のお店や、コミュニティのスペースになれば、安定して運営していけるようになりそうです。観光地なら観光客が集まるようなお店を目指しましょう。
ただ、実際に運営していくのは大変で、思ったより儲けが少ないので、好きじゃなければ続かないということも頭に入れておきましょう。
平均年収
カフェ 120万円~360万円(月 10万円~30万円)
ゲストハウス 120万円~300万円(月 10万円~25万円)
参考:カフェ経営者のリアルな収入の現実。同じ給料なら会社員の方がいい? | BIZ HACKER[ビズハッカー]
開業に興味のある方は、実際に田舎のお店を訪れてみることをおすすめします。
どんな風に経営しているのか、観察してみるだけでも参考になりますよ。もし機会が作れたらオーナーにお話を聞いてみましょう。
事業継承(旅館・伝統産業・農産物,鮮魚の加工場など)
あまり知られていないですが、事業継承も需要があります。田舎では主に高齢化でこれまでの事業を畳むお店も多く、中には誰かに引き継いでもらいたい、と考えているところもちょくちょくあります。
これまでのやり方、顧客、しきたりなどがある分、ゼロから始めるよりハードルが高く感じる面もありますが、これまでの売り先が確保されている分、安定感を持ってスタートしやすく、施設・設備をそのまま受け継ぐことができるのがメリットです。
知り合いでは売り上げ規模 数千万円の事業継承の機会があったという話も…。
(実際の収入はわからないですが、3人の子どもを育てても暮らしは不自由していないようだったとのこと)
事業によって仕事内容、収入はまちまちですが、田舎にいると事業継承の話は意外とよく聞きます。
平均年収
事業による(未知数)
事業継承については、地域の「商工会議所」が担当していることが多いので、気になる方は問い合わせてみましょう。
とはいえ、信頼も大事ですし、常に情報が出回っているわけではないので、地域おこし協力隊など人とつながりやすいの仕事をしつつ、地域に入るのが近道かと思います。
移住先でも手堅く確実に仕事を見つけたい
地方公務員
若い方で、安定した事を選びたい方は地方公務員もおすすめです。
役場での仕事は、窓口で市民の対応を行うほか、防災、税務、福祉、産業振興など、市民の生活に関係することの企画や調整、予算組を行ったりします。ワードやエクセルなど基本的なパソコン操作は求められますので、自信がない方は練習しておきましょう。
小さい役場だと一人の職員が担当する仕事が幅広く、意外と忙しかったりもします。また、実際に現場に出ることが多いのも田舎の役場の特徴です。
福利厚生がしっかりしていて、基本的にはカレンダー通りにお休みがもらえるのもメリットです。(ただ、観光関係だと休日出勤も多いです。)
臨時職員(会計年度任用職員)の募集の場合、年齢制限はほぼないので30歳以上でも就職できます。
平均年収
正職員
450万円(月 37万円)初任給は18万~20万円
会計年度任用職員(臨時職員)
180万円(月 14.6万円)※高知市の場合
参考:地方公務員の気になる?年収・給料・収入【スタディサプリ 進路】
勤務条件等について – 高知市公式ホームページ
公務員になるには、各自治体の募集に応募し試験を受ける必要があります。
気になる自治体のウェブサイトで採用情報を確認しましょう。
医療系(看護師など)
手に職があると田舎でも仕事探しに困りません。
田舎暮らしをしたい人に向けた看護師の求人もありますし、実際に移住して充実したプライベートを送る看護師の話を目にすることも多いです。
田舎の医療機関は小規模なことが多いので、スキルアップを目指す方には物足りない一方で、職員数が少ない分長く勤めると昇格のチャンスが回ってきやすいようです。また、規模が小さい分、仕事が分業されていないのでオールマイティーにこなす必要があります。
都会から田舎へ行くと給与水準が低くなる傾向がありますが、看護師の場合、平均年収が高いのが「岐阜県」「滋賀県」などで、必ずしも都会の方が高いわけではありません。
平均年収
看護師 391万円~543万円 (月 32.5万円~45万円)初任給 19.5万円~
参考:【最新版】地域別(都道府県別)看護師の収入はどう違う?
実際に移住した看護師の体験談を読んでみると参考になります。いろんな記事を探してみてくださいね。
>> 久米島に移住した看護師さんに聞く「離島暮らしの本当のところ」 | なるほどジョブメドレー
福祉系(介護士・保育士など)
田舎では介護士などの福祉職も需要が高い仕事です。若い人が少ない田舎では人手不足に悩む事業所は多いので、経験がある方は重宝されるでしょう。
はじめのうちは方言など慣れない場面もありますが、地域密着型の仕事である分、地域の情報を教えてもらえるというメリットもあります。
また、介護の仕事は未経験から挑戦することもでき、40~50代からでも始めることができる仕事です。人と関わることが好きな人は検討してみてもいいかもしれません。
平均年収
介護士
280万円~360万円(月 23万円~30万円)初任給 16万円~
参考: 令和2年賃金構造基本統計調査
民間企業への就職
田舎といっても地方都市なら、民間企業の求人もけっこうあります。選べる仕事の幅や、場所によっては給与の水準が低かったりはしますが、一般的な転職活動で見つけることができます。
全国で支店があるような企業、ライフラインに関わる企業、技術職、観光関連など、場所によってさまざまな仕事があるので、気になる地域の仕事を転職サイトで探してみましょう。
完全リモートの企業への転職
在宅ワークが普及してきた現在、フルリモートOKな企業で働くの一つの方法です。都会の企業で働けば、給与水準は都会のまま、生活費がぐっと下がってより豊かな暮らしができます。
在宅ワークができる仕事は、エンジニア、Webデザイナーなどの技術職のほか、事務職やコールセンターなどの仕事もあります。
これまで働いていた企業の仕事を一部リモートでこなしつつ、移住をするという方法もあります。
年収目安
年収400~700万円程度
参考:在宅ワークの収入はどれくらい?スキル別にピックアップ! 在宅求人転職サービス ReWorks
フルリモートの求人を探すなら、専門の求人サイトで探すのが効率的です。
>> Reworker[リワーカー]新しい働き方の企業限定求人メディア
田舎暮らしを楽しみつつ自由に働きたい
フリーランス(ライター・フォトグラファー・Webデザイナーなど)
せっかく田舎に移住するのだから、自由な働き方をして暮らしを楽しみたいという人も多いのではないでしょうか。
自由なライフスタイルを目指したい方はフリーランスになるのがおすすめです。経験値がなくても、一定期間学んでスキルを磨けば、十分生計を立てることが可能です。
田舎ではデザインやITのスキルなどを持つ人があまりいないので競合が少なく、地域特化型で営業することもできます。また、クラウドソーシングサービスを利用してオンラインで仕事を受けることもできます。
ただし、十分な収入が得られるくらいのスキルを身に付けるには時間がかかりますので(といっても仕事しながらでも1年くらい集中して学べばOK)、準備は怠らないようにしましょう。
また、雇われるのとは違い、収入が不安定になるということも覚悟しておきましょう。
平均年収
エンジニア 720万円 (月 60万円)
Webデザイナー 450万円 (月 37.5万円)
ライター 300万円 (月 25万円)
Webマーケター 540万円 (月 45万円)
動画編集者 450万円 (月 37.5万円)
カメラマン 400万円 (月 33.3万円)
イラストレーター 350万円 (月 29万円)
参考:【2022年】フリーランスの平均年収は?年収1000万円を目指す方法を解説|ノマド家
スキルを身に付けるには独学もいいですが、オンラインスクールで学ぶのが確実でおすすめです。
私はテックアカデミーで4コース受講し、現在Webデザイナーとして活動しています。教材、メンターの質がいいので自信を持ってオススメできるスクールです。
現役エンジニアから学ぶならテックアカデミーオンラインスクールは高くて手が出ない、という方は「職業訓練」で無料で学ぶことができないか調べてみましょう。お住まいの地域のハローワークへ行くと詳しく説明してもらえます。
参考:職業訓練とは?給付を受けながら無料で資格を取得できるって本当?受講できるコースや必要な手続きについてお伝えします – LITALICO仕事ナビ
いろんな仕事を掛け持ちする(複業)
複数の本業の仕事を持つ「複業」という働き方がしやすいのも田舎移住のメリット。
いくつかの仕事で収入を分散しリスクヘッジをしつつ、自由な働き方で自己実現が叶います。
参考:複(副)業ってなんだろう? | 特集 | サイボウズ式
特にこんな仕事の組み合わせが多い!というのはなく、それぞれ個々の得意を活かしています。
組み合わせやすい仕事を強いてあげるとしたら、ライターやデザイナーなどWebで完結するお仕事でしょうか? 反対にカフェや宿などの実際の拠点を持って、別の仕事を組み合わせるという場合もあります。
わたしもゲストハウスを運営しながら、農業・自然体験のインストラクターを組み合わせて働いていた時期もありましたし、植物園で働きながらWebデザインをしている時期もありました。
わたしの周りの若い移住者も、複業を持っている人が多いです。
平均年収
事業による。
1つの仕事につき5~10万円くらいの仕事をいくつか持つと、安定感を持ちつつ楽しんで働けるのではないかなと思います。
月3万円ビジネスというものもあるので、こんな働き方が気になる方はこちらの本もおすすめです。
田舎での複業&副業探しには、こちらの記事もご参考に。
オススメの移住特化求人サイトまとめ
最後に移住する際に見ておきたい、求人サイトをまとめてみました。
移住の際、お仕事探しに役立ててくださいね!
ニッポン移住・交流ナビ JOIN
一般財団法人 移住・交流推進機構 が運営する JOINニッポン移住・交流ナビ には、全国の自治体や企業からの求人情報が掲載されています。
地域おこし協力隊の求人はすべてここで見れるので、協力隊を希望する方は要チェックです。
移住の参考になるコラムも豊富なので、情報収集にも最適です。
マイナビ転職
マイナビ転職 では【地方に移住して働く! Uターン・Iターン・Jターン転職特集】として、Uターン、Iターン歓迎の求人を集めています。
給与も比較的高めな求人が多いので、就職を考えている人は確認してみましょう。特に地方都市への移住を希望する人におすすめです。
住み込み求人ナビ(スミナビ)
住み込み求人ナビ(スミナビ) は、住み込みで働ける求人を集めたユニークなサイトです。
掲載されている仕事内容にかたよりはあるものの、家と仕事が同時に見つかります。カップル入居、子連れOKな家族寮などもあるようです。
ハローワーク
なんだかんだ言って求人数が多いのは、ハローワークです。
仕事を探す際は一度は目を通しておきましょう。
「仕事をお探しの方」→「求人情報検索」から、ハローワークに登録していない方も全国の求人を見ることができます。
さいごに
ここまで読んでいただいて、田舎でもいろんな働き方ができることがお分かりいただけたかと思います。
仕事を探す際や、移住の相談する際には、自分は以下のどのタイプなのか頭に入れて行動すると迷わず仕事を見つけることができるかと思います。
- 田舎らしい仕事がしたいタイプ(農林漁業、地域おこし協力隊など)
- 田舎移住で夢を叶えたいタイプ(カフェやゲストハウスの開業など)
- 手堅く仕事を見つけたいタイプ(就職)
- 自由に働きたいタイプ(フリーランス)
自分に合った働き方を見つけて、充実した移住ライフを送ってくださいね!
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