#地域おこし協力隊 活動記録 【モーニングで集いの場】
概要
高知県室戸市の山間部に位置する日南(ひなた)地区。過疎化が進み、小学校も閉校し、地域の人たちが集まる機会が減っていました。
そんな現状をさみしく思う住民は多く、なにか集まる機会がつくれないかなと考えていました。
そこで企画したのはモーニングの提供。地域おこし協力隊の任期終了後のことも見据えて、主体となって運営するのは地域の住民。お試しで始めたモーニングでしたが、今では月1回の定番です。
はじめに
こんにちは!室戸市地域おこし協力隊のはしもとです!
◎橋本果奈(はしもと かな)
◎高知県室戸市 地域おこし協力隊
Twitter → @khashimoto1105
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月1回、小学校の旧校舎にオープンする日南の「モーニング」について、はじめたきっかけや成果についてまとめました。
室戸の協力隊の活動を知りたいという方はもちろん、全国で活動する地域おこし協力隊の方々にはひとつの参考にしてもらえたらな。と思います。
「モーニング」をはじめたきっかけ
日南はっけん展などがきっかけとなって、日南地区ではさまざまな活動が始まりました。しかし、イベントごとはエネルギーがいります。
日南地区は栽培している作物も多様で、ほとんど一年中、農作業が忙しいのです。そのため人数や準備に時間をかけることができません。かんたんなモーニングなら、無理なく定期的にできそうだということで、月1でやってみることになりました。
地域住民が集まる場を作って、気軽に話し、地域の将来のことも話せたらいいね、という裏テーマもあります。
「モーニング」をやるまでの準備
モーニングが始まるまでに準備したことは以下の通りです。
視察
じつはこの活動は、同じ高知県の廃校である越知町の横畠小学校の事例を参考にしています。視察に伺ったときには、支援員の方にいろいろと話を聞かせてもらいました。
提案
このモーニングなら日南でもできそう!ということで、地域の方にも提案しました。支援員の方一人でやっていること、メニューはこんな感じ、とイメージしてもらいます。
協力者探し
いいねと言ってくれる人がひとり見つかったら、他にも協力してくれそうな人がいないか声をかけます。
最終的にはわたしを入れて3~4人で運営することになりました。
メニュー決めの話し合い
今度は具体的なメニュー決め。曜日や農繁期を考慮しながら何人くらい来そうか予測。その上で、必要な卵や食パンの数を決めます。他の材料についてもお買い物リストを作成。サラダは、その季節にある日南の野菜を生産者から安く提供してもらっています。
地域に宣伝
メニューや日程が決まったら、地域の方に宣伝します。地区内にポスターを掲示し、回覧板でチラシを回してもらえるよう地区長にお願い。あとは、口コミです。
買い出し
買い出しはわたしかもう一人の運営メンバーでやっています。
朝の準備
当日の朝は開店の30分前に集合し、机やいすの準備、ゆで卵作り、サラダ野菜のカットなどを行います。
【やってみた】地域住民の集いの場づくりに200円モーニング!
このモーニングは日南とその奥の大平という地域の人たちがお客さんです。しごとの前によってくれる人もいれば、ゆっくりおしゃべりに来てくれる人もいます。
開始時間は7時から。会場は旧日南小学校の講堂です。メニューは、トースト、サラダ、ゆで卵、コーヒーで200円。お年寄りも来やすいようにとこの値段です。
トーストは地元のパン屋さんの食パンを、サラダは日南の季節の野菜をつかっています。
「モーニング」の効果・成果
- 定例の地域の集いの場ができた
- 毎回20~30人の来客
- 地域で定番化
今後の展望
月1回で定着してきたモーニング。楽しみにしてくれる人たちも多いので、無理のないよう続けていけたらなと思います。
また、このモーニングの活動が認められて、拠点としている学校の設備を改修できる補助金が使えるようになりました。ますますできることも増えるので楽しみです。
日南のモーニングへ行きたい、という他の地域の方にも来てもらえるように、年数回少し規模を大きくしてやってみてもいいかもね、という話も出ています。
まとめ
自分が地域おこし協力隊を卒業しても、地域に残っていくだろう活動ができてとてもうれしいですね。
飲食に関しては、いろいろと決まりが厳しいのでハードルがすこし高いです。この場合は、来る人が全員知り合い、料金も材料費分、ということで保健所のルールに引っかからないようにしています。
活動の中で、飲食物を取り扱う場合は、最寄りの保健所の方と相談してみましょう。
- 気軽に集まれる場が欲しいという地域にニーズにこたえた
- 無理のない活動内容
- 協力隊がいなくても大丈夫な仕組み
- 地産地消
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