地域おこし協力隊っていったい何?隊員自身が理解してないのはヤバいよ…【活動やお金で損することも】
はじめに
どーも。室戸市地域おこし協力隊のはしもとです。
今日は、地域おこし協力隊って改めてよくわからない、変な仕事だなーと思ったのでそのことについて書こうと思います。
全国の地域おこし協力隊よ。自分が何者か語れるかい?
ちゃんと語れなきゃダメだぞ。
地域おこし協力隊って何者?
地域おこし協力隊、よく知ってるぜ!って方はざっと読み飛ばしてください。
地域おこし協力隊ってざっくりこんな感じです。
地域おこし協力隊の概要
総務省のHPでは以下のようにあります。
地域おこし協力隊とは
制度概要
都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を移動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし協力隊員」として委嘱。隊員は、一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・
PR等の地域おこしの支援や、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組。
実施主体:地方公共団体
活動期間:概ね1年以上3年以下
総務省の支援:概ね次に掲げる経費について、特別交付税により財政支援
①地域おこし協力隊員の活動に要する経費:隊員1人あたり400万円上限
(報償費等200万円〔※〕、その他の経費(活動旅費、作業道具等の消耗品費、関係者間の調整などに要する事務的な経費、定住に向けた研修等の経費など)200万円)
※ 平成27年度から、隊員のスキルや地理的条件等を考慮した上で最大250万円まで支給可能とするよう弾力化することとしている(隊員1人当たり400万円の上限は変更しない。)
②地域おこし協力隊員等の起業に要する経費:最終年次又は任期終了翌年の起業する者1人あたり100万円上限
③地域おこし協力隊員の募集等に要する経費:1団体あたり200万円上限
地域おこし協力隊導入の効果
また、地域おこし協力隊の導入効果はこのように説明されています。
地域おこし協力隊導入の効果
~地域おこし協力隊・地域・地方公共団体の「三方よし」の取組~地域おこし協力隊
ー総務省HPより(http://www.soumu.go.jp/main_content/000380187.pdf)
・自身の才能・能力を活かした活動
・理想とする暮らしや生き甲斐発見
地方公共団体
・行政ではできなかった柔軟な地域おこし策
・住民が増えることによる地域の活性化
地 域
・斬新な視点
(ヨソモノ・ワカモノ)
・協力隊員の熱意と行動力が地域に大きな刺激を与える
地域おこし協力隊とは、田舎へゆき、一定期間そこに住んで地域のために働く。
そのための制度、というとわかりやすいでしょうか。たまに質問されますが、もちろん給料もでますよ。
何者か説明できますか?
前項の地域おこし協力隊の説明を読んで、協力隊が何か簡潔に説明できるようになりましたか?
私はうまく説明できません。
だってそうですよね、実際の協力隊だって多種多様な業務に携わり、多種多様な人材が多種多様な目的で働いているのですから。
でも、これって地域おこし協力隊である自分自身だけじゃないんです。
自治体の職員や、地域の方たちだって、地域おこし協力隊のことよくわからないんです。
だからこそ、地域おこし協力隊である本人自身がきちんと地域おこし協力隊の制度を知っておかなければなりません。曖昧な定義の地域おこし協力隊について、隊員自身が自分の言葉で説明できるようになっておく必要があります。
まぁそれは、当たり前のことなのですが、意外とできてない協力隊もたくさんいます。
わたしもきれいに理解して、きれいに説明できるわけではありません。
何者か説明できないと困るよ!
説明しがたい、地域おこし協力隊という存在。
でも、せめて本人はちゃんと自分のこと説明できるようになっておくべきです。
なぜなら、できないととっても困るからです!
地域で困る
地域おこし協力隊が何者か説明できないと、まず困るのは地域で活動するときです。
地域の方々は、地域おこし協力隊のことはよそから来た若い子くらいの認識でしょう。特に地域おこし協力隊がはじめて入ってくる地域なんかはそうだと思います。
こんなとき、地域の人もどう接していいか、よくわかりません。
あんまり物を頼めないかな?とか、逆に何でもやってもらえるかな?とか、本来協力隊としてやるべきことができなくなるくらい他の雑用を頼まれてしまうこともあるかもしれません。
地域の方に、
地域おこし協力隊とはいったい何なのか?
自分は何ができて、何ができないのか?
隊員自身が地域住民にしっかり説明できるようになっておく必要があります。
活動を円滑に進めていくために、お互いがそれぞれの立場を理解しておくことは、とても重要なことなのです。
行政職員との関わりで困る
これは、私が地域おこし協力隊になってから気づいたことですが、実は自治体職員も地域おこし協力隊について理解していない場合があるのです!
もちろん募集している側ですから、雇用形態など、ルール的なものはよくわかっています。
しかし、地域おこし協力隊の本質や役割について理解せず、臨時職員と同じような扱いをされてしまうケースはよくあることです。
地域おこし協力隊制度は、前述のとおり「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。
総務省のサイトでも、定住を図る取り組みと明言されています。
地域おこし協力隊にとって、地域活動も大事ですが、定住に向けた活動も同じくらい大切なのです。
このあたりを理解していると、使い捨てのような働き方をさせられることはないはずです。
活動内容も任期終了後に役立つよう、スキルは付くか、地域とのつながりを作れるか、配慮してもらうこともできるはずです。
また、隊員自身が地域おこし協力隊について役割を理解しておくことで、不当な扱いをされた場合も、行政職員と交渉し、改善を働きかけることができます。
知らなくて損することも
地域おこし協力隊の制度を知らないと損することもあります。
地域おこし協力隊の任期が終わると、起業支援金として100万円が出ます。
これ知らないと、使えずに終わっちゃいますよね。
そして、これ、自分が知ってるだけじゃなく、自治体の担当職員ともちゃんと共有できてないと最悪使えない事態も起こり得ます。
最近、この話題を市役所職員の方としてたのですが、なんとこれ話題に出してなかったら100万使えなかったかもしれなかったんですよ。あぶない。
「それ、要綱を作らないと使えないですね」
「???」
よくわからないですが、そういうことらしいです。
「(よくわからないけど)使えるようにしてください!」
「そうですね、ちゃんと使えるようにしましょう。」
自治体によっても違うと思うので、そこらへんはよくコミュニケーション取っておきましょうね。
副業に関することもしかり。
副業の扱いに関しては、自治体によってかなり異なるようですが、地域への定住を目指すなら、副業しながら準備をしたいということも出てくるでしょう。
こちらが協力隊がどういう制度か理解しておくことで、こういう交渉もちゃんとできます。
自分が制度の理解もせず、コミュニケーションも取らず、行政にばっか文句言うのは違いますからね!
まとめ
地域おこし協力隊は自分が何者か理解すべし
それを説明できるようにしておくべし
自分が困らないように、周りにも理解されいい関係を築けるように、自分が何者かはちゃんとわかっておきましょう!
関連おすすめ記事はこちら
関連記事一覧