革製品はエコなのか?環境目線で長年愛用する栃木レザーのアイテムを紹介してみる【小さいふ クアトロガッツ】
はじめに
人類最古のリサイクル品とも呼ばれる革製品は、資源を有効活用しただけでなく、長く使える地球にやさしい製品です。そんな中でも、100%植物由来のタンニンを使って鞣した「フルベジタブルタンニンレザー」のアイテムをいくつか紹介したいと思います。
地球にやさしい取り組みをする栃木レザーを使って作った、クアトロガッツの革製品はこだわり抜かれたデザインで、長く使い続けることができます。
7年使い続けている「小さいふ」のほか「名刺入れにもなるICカードケース」「小さいかばん」について、経年変化の様子とともに使い心地を紹介していきます。
地球にやさしく長く使える製品を探している方、革製品のエイジングを楽しんでみたい方、クアトロガッツの革製品を買おうか迷っている方はぜひ参考にしてみてください♬
栃木レザーでできたクアトロガッツの小さいふ
小さいふはクアトロガッツの人気商品。
小さい財布の中にたくさん入るように設計されたユニークなデザインと、カラーバリエーション、使うほどに愛着がわいてくる革の経年変化が魅力です。
ポケットにすっぽり入って、日常でも旅先でも身軽に過ごすことができる、“もっと自由になれる” おさいふです。
クワトロガッツの製品は主に、有害な物質を一切使わず、植物のタンニンで鞣した”栃木レザー”でできています。
革自体が土に還るだけでなく、製造工程で出る排水や汚泥にも配慮されています。
環境への配慮は? 栃木レザーのSDGs
そもそも革というのは、動物の皮を腐らないように加工したもの。皮から革にする工程が「鞣し」です。
栃木レザーは「フルベジタブルタンニンレザー」といって、植物から採れたタンニンを使って鞣しています。タンニンは、緑茶や柿など身近な植物にも含まれる渋成分です。栃木レザーでは、主にミモザから採れるものを使用しています。
薬品類を使用しないタンニン鞣しは、手間かかる製法ですが、昔ながらの方法で鞣していきます。この方法で鞣されたヌメ革は、ナチュラルな風合いで耐久性にも優れているそう。
また、製造工程だけでなく、排水処理も環境に配慮しており、自社で構えた大規模な処理場できれいにした水を川に返しています。浄化した水を原皮洗いに再利用したり、酵素を用いた自然にやさしい方法で処理したりしています。
排水処理の過程で出る汚泥は、たい肥にして、芝の育成や、東北の復興に活用されています。
>>「ちゃんと地球に還る革」栃木レザー専務取締役 遅澤さんに聞いてみた | 小さい財布の小さいふ。クアトロガッツ 公式Webshop
>>SDGsへの取り組み「栃木レザーのタンニン鞣し革」小さいふ。クアトロガッツ | 小さい財布の小さいふ。クアトロガッツ 公式Webshop
栃木レザーのエコなポイントや特色
地球にやさしいポイントや、商品の特色は以下のとおり。
- 革は食肉加工の副産物の皮から
- 丈夫で長持ち
- フルベジタブルタンニンレザー
- 土に還る
- 化学薬品を使わない排水浄化
- 排水処理で出た汚泥のリサイクル
革の原料は、食肉加工の過程で出た副産物である皮。資源をフル活用するべく、紀元前にさかのぼる大昔から活用されてきたものです。皮は “人類最古のリサイクル品” とも呼べるものなのです。
革製品に利用される動物の皮は、食肉過程で出てくる副産物です。動物系固形不要物(※1)は、H30年度で6万トン(※2)廃棄されています。そのうち皮の割合はわかりませんが、革製品に活用されない皮は廃棄物となってしまいます。
※1 動物系固形不要物とは、食肉加工工程で出る固形状の不要物を指します。皮もここに含まれます。
※2 環境省「令和元年度事業 産業廃棄物排出・処理状況調査報告書 平成 30 年度速報値(概要版) PDF」
栃木レザーは、100%植物が原料のタンニンを使って鞣している「フルベジタブルタンニンレザー」です。製造では有害物質の出るような薬品は使わず、手間ひまかけて昔ながらの製法で作っています。
また、革製品は丈夫で長く使えるのもエコなポイント。エイジングを楽しむという、革製品ならではの特長があり、長く “使える” だけじゃなく、長く “使いたくなる” のが魅力です。
上記で解説したとおり、栃木レザーでは製造工程で出る、排水・汚水をしっかりと処理しているところも、地球にやさしいといえるのではないでしょうか。
栃木レザーの環境への取り組みはこちら
>>ENVIRONMENT | 栃木レザー株式会社
栃木レザーのエコじゃないポイント
- 大量の水を使う
エコじゃないなと思うポイントは、鞣しには大量の水を使うということ。これは、どの革についてもいえることです。その対策として、栃木レザーでは、環境への影響が最小限となるよう、浄化設備を備えています。
また、染料に関しては “多少科学的なモノが入ります” ということだったので、どんな染料を使っているかもわかれば、安心して使えるなと思いました!
※栃木レザーでは、染料においても環境に厳しいといわれる、ヨーロッパ基準をクリアした染料を使用しています。
クアトロガッツ 小さいふ ペケーニョ カラーバリエーション
クアトロガッツの革製品の魅力のひとつが、カラーバリエーション。
どのアイテムも豊富な色柄から、お気に入りのものを選べます。
かわいくも落ち着いた定番カラーから、限定デザイン、カラーオーダーまで!
選んでいる時間も楽しいアイテムです。
カラーオーダーはこちら
>>カラーオーダー – 小さい財布の小さいふ。クアトロガッツ 公式Webshop
カラーオーダーができるのは、小さいふシリーズの「ペケーニョ」「ポキート」「ピッコロ」「コンチャ」、名刺入れ、カードケース、ブックカバーなどなど。
“お揃いカラーの小さいふ&名刺入れ” など、複数アイテムの色を合わせるのもおすすめです。
↓アイテムをクリックすると商品詳細へ↓
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クアトロガッツの革製品を実際に使ってみた!
お待たせしました!ここからがレビューです◎
わたしはクアトロガッツ製品のヘビーユーザーで、小さいふは7年以上、名刺入れは4年以上、小さいかばんは1年使っています。革製品の魅力でもある、経年変化もご覧いただきながら、使い心地をレビューしていきたいと思います。
小さいふ ペケーニョ
クアトロガッツの小さいふシリーズの中でも、一番人気の「ペケーニョ」を購入しました。
こんなに小さいのに、お札10~20枚、小銭20~30枚、カード4~6枚収納可能なんです!
カードは、クレジットカードのような厚みのあるものでこのくらいなので、もっと薄いポイントカードや診察券などだったらもっと入ります!
実際にわたしの財布の中身をあけてみるとこんな感じ。
お札:6枚
小銭:13枚
カード:クレジットカード1枚、キャッシュカード2枚、免許証、保険証、ICカード、図書カード、ヘアサロンカード、水族館年パス
その他:鍵
かなりたくさん入ることがわかると思います。
ちなみにわたしは田舎に住んでいるのでバリバリの現金派。それでも不便を感じたことはありません。
小さいふを使うようになって変わったこともいくつかあります。
- レシートをいれっぱなしにしない
- 小銭はこまめに使う
- いらないカードは別で保管
など、財布の中を整理整頓する癖がつきました。
レシートを整理することで必要な領収書が散乱しないようになりましたし、小銭をこめまめに使うことで財布は軽いし、いらないカードは適材適所で管理するようになりました。
(診察券はおくすり手帳と一緒に管理、ガソリンスタンドのカードは車で保管、本当に要らないものは破棄、など。)
めんどくさがりな人は強制的に整理する習慣がつくのでいいと思います!
小さいふにしてよかったことは、身軽になれたことが一番大きいのですが、具体的にどんなときによかったかもあげておこうと思います。
- 旅の荷物がコンパクトになった
- ちょっとしたお散歩が身軽
- アウトドアで邪魔にならない
- 小さいかばんを使える
- 浴衣のときも困らない
- ICカードをパッと出せて使いやすい
他にも出てきそうですが、こんな感じ。
パッと財布を出したいタイミングって意外と多いじゃないですか。
そんなとき小さいふならポケットからすぐに出せるので、ノーストレスなんです。
使い方
使い方は公式の紹介が一番わかりやすいので、こちらご参考ください。
最初は特に小銭の出し方になれないと思いますが、ベロをしっかりひっぱってあげるとスムーズに取り出せますよ。
よくある小さいふを使う上での悩みに、お札が変なところで折れ曲がってしまうというのがありますが、このように少しはみ出すように入れてあげると解決します◎
使用感と経年変化
ユニークな形に慣れるまでは、小銭を落としたりしていたものの、今ではこの財布以外考えられない!というくらいに使いやすさを実感しています。
なによりコンパクトなのが最高です。ポケットに入れても邪魔にならないし、小さなカバンでも使えます。
「貴重品は各自で管理してください~」なんてときも、小さいので持っているのが全然ストレスになりません。
7年以上使っても、丈夫さはそのまま。革がやわらかくなっても、傷むことは全然ないので、やっぱり革製品はすごいな、と思います。
下の新品と比べてもらうと、どのくらい変化したかがわかります。
名刺入れにもなるICカードケース
こちらがクアトロガッツのカラーオーダーで作った「名刺入れにもなるICカードケース」です。
小さいふと合わせて、みどり色を入れてみました。
入れる場所がふたつあるので、一方は新しい名刺入れ、もう一方はもらった名刺入れ、などと分けて使うことができます。
使用感と経年変化
わたしは名刺入れとして使っていますが、シンプルで使いやすいです。
入るのは20枚くらいなので、もっとたくさん名刺やカードを入れたい人には向かないかも。わたしにはちょうどいいサイズです。
こちらも小さいふと同様、使い込むうちにやわらかくなっていきます。
出番はすくなめですが、4年使ってこんな感じです。
小さいかばん
シンプルでありながら寂しすぎない、年齢や男女問わず使えそうなデザインです。
大きさは文庫本がらくらく入るサイズで、ちょっとした小物は全部収まるため、旅のサブバッグやバッグインバッグにもおすすめ。
中は袋状の仕切りが入っており、細かいものや傷をつけたくないものの収納もできます。
わたしは普段これだけのもの(+スマホ)を入れて使ってます。
これでも余裕がある状態です。
肩ひもは、パラコードというパラシュートにも使われている、軽くて丈夫なひもです。
プラスチックのコードストッパーで長さを調節するようになっています。
長さはこんな感じ。
ひもを短くすれば、ハンドバッグのように使えんこともないです。
使い方
中には布でできた袋状の仕切りがあります。傷つけたくないものや細かいものは、ここで分けて管理することができます。
肩ひもは、パラシュートに使われる軽くて頑丈なものが使われており、長さも調節できます。
長さは、プラスチックのコードストッパーを動かして調節します。
使用感と経年変化
1年くらいしか使っていないので、まだまだ経年変化はわかりづらいですが、これから育っていってくれることでしょう。
サイズ感がちょうどよく、PCを持ち歩かない日はこのかばんのみで行動しています。財布やスマホ、手帳も入るのに、とっても身軽になれて、最高です。
基本のアイテムに加えて、文庫本や手ぬぐいを入れても余裕があります。
クアトロガッツの革製品は質&デザインがよく長く使える!
栃木レザーを使った、クアトロガッツの革製品を3つ使っていますが、どれもお気に入りです。
いろんなエコ製品を紹介していて思いますが、モノを大切に長く使うことが一番のエコじゃないかと思うのです。
そういう点では、クワトロガッツの革製品は質、デザインともによく、とってもエコな製品です。
長期の使用に耐える耐久性、ずっと使っていても飽きないデザイン、使いやすさ、3つの点で、長く使える製品だなと思います。
クアトロガッツの革製品の原材料と産地
原材料:牛革 (タンニン鞣しの栃木レザー) ※商品により別の革も有り
革の産地:日本 (栃木県)、原皮は北米産
製造:日本 (大阪)
クアトロガッツの製品には、いろんな革が使われていますが、メインは栃木産の栃木レザー。製品は大阪の茨木市にある工房で作られています。
クアトロガッツの革製品を購入できるところ
クアトロガッツの製品は、公式オンラインストア、東急ハンズなどで購入できます。
>>お取り扱い店舗・リンク
関西圏を中心に、ポップアップストアも開催。
わたしがはじめて小さいふに出会ったのもポップアップストアでした。
>>「2021年 イベント INFORMATION」クアトロガッツのイベント/催事のご案内
店舗よりオンラインの方がバリエーション豊富なので、店舗で実際に手に取って確認してみて、そのあとオンラインショップでお気に入りのカラーを探す、というのもおすすめです。
加工ナシの “素上げ” の革で、ゼロから育てていくのも楽しそうです。
>>栃木レザー素上げヌメ革100%「素 -su-」シリーズ – 小さい財布の小さいふ。クアトロガッツ 公式Webshop
まとめ
クアトロガッツの革製品は、地球にやさしく長く使える製品を探している方、革製品のエイジングを楽しんでみたい方、ミニマリストの方にもおすすめの製品です。
クワトロガッツの革製品が気になっていた方や、地球にやさしい革製品を探していた方の参考になっていればうれしいです♬
この記事は「普通の暮らしの中で、普通にできる、地球にやさしいこと」を広めたいという思いで書き始めたもののひとつです。
わたしがブログで、地球にやさしい製品を紹介する理由はこちら
>>わたしのエコ (地球にやさしい暮らし) に対する考え方
記事内容は随時アップデートしていく予定です。楽しく、正しく、環境保全に取り組める、情報発信に努めてまいります。
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