らんまん 第12話 3週目「ジョウロウホトトギス」(2) あらすじ&見どころ紹介

はじめに
こんにちは!
植物が好きで牧野博士に興味のある、元高知県在住ブロガーのかなです。
この記事では朝ドラ「らんまん」のレビューと見どころを紹介していきます。高知に住んでいた自然好きならではの視点で、らんまんをより深く楽しめる情報を発信していけたらと思っています!
これからドラマを見る方も、もう一度見る方も、この記事を読んで朝ドラをもっと楽しんでもらえるとうれしいです。
今回は、第3週目の「ジョウロウホトトギス」(2) のレビューです。
らんまん 3週目「ジョウロウホトトギス」(2) の概要
東京行きを控えた万太郎(神木隆之介)は、博覧会よりも憧れの学者に会うことが楽しみ。酒造りに惹かれる綾(佐久間由衣)は、蔵人の幸吉(笠松将)に相談をもちかける。
らんまん – NHK
放送日:2023年4月18日
出演者:神木隆之介(槙野万太郎)、志尊淳(竹雄)、佐久間由衣(槙野綾)、笠松将(幸吉)、小松利昌(市蔵)、石村みか(ふじ)、谷川昭一郎(校長)、嶋尾康史(虎松)、中村里帆(たま)、倉嶋かれん(キヨ)、栗田桃花(ミツ)、赤木悠真(定吉)、太田結乃(綾 幼少期)、番家一路(幸吉 幼少期)、上田実規朗、松本亮、森戸宏明、松坂慶子(槙野タキ)
あらすじ
小学校の先生にならないかと持ち掛けられた万太郎でしたがきっぱり断り、それよりも東京へ行けることにワクワクしていました。縁談よりも酒造りが気になる綾は、蔵人の幸吉に新しい峰屋の酒を仕込んでもらいます。タキへ味見してもらおうとするも突っぱねられますが、2人はまた作ろうと約束します。そのふたりの関係を複雑そうに見守るのは竹雄でした。
お話の流れとレビュー
ここからは、お話の流れに沿ってレビューしていきます。感想がネタバレになっちゃうかもなので、見たくない方は、次の見どころ紹介までスキップしてください。
らんまん 3週目「ジョウロウホトトギス」(2)
校長先生から小学校の先生にならないかとお誘い
峰屋に尋ねてきた万太郎が通っていた小学校の校長。なんと、万太郎に先生にならないかと持ちかけました。峰屋の一同騒然。なんでも、児童の数が増えてきたから教師も増やしたいのだとか。
小学校も出ていませんでしたが、町の人たちが言うには佐川一の秀才は万太郎だと言うのです。
さすが校長先生、お目が高い!手前どもの主は秀才じゃき。書店に毎月えらい高い金を払いゆうわしがゆうがですき間違いありません!
この当時先生にになることは名誉なこと。昼間っからフラフラしている万太郎が教師になるのは、峰屋の人々にとってもうれしいことのようで先生になるよう勧めます。
でも、万太郎は忙しいと断ります。
市蔵はじめ峰屋の人たちは校長先生を引き止めますが、先生は行ってしまいました。
「ありゃあほだな。」と1人呟いて去る校長先生がおもしろかったです。万太郎のすごさは今の時点では、小学校の先生たちや峰屋の人たちも理解して無いようなのですが、それでも突き進む万太郎はすごいですね。
東京に行ける喜びをかみしめる万太郎
どこへ行くがですか?
東京じゃ。先生方に会うがじゃ。
東京へ行くことが決まった万太郎は、居ても立っても居られない様子。ずっと憧れていた、博物図を描いた先生方に会えることがとても嬉しいのです!
綾の縁談
縁談を終え、人力車に乗って移動するきれいな着物を着ている綾。町の人たちは美しい綾の姿に見惚れます。
峰屋に帰ってきたタキは、おまんには恥をかかされたと怒っている様子。何があったのでしょうか?
神社でひとり寝転ぶ綾の元に竹雄が訪れました。
縁談のお相手はとてもいい方だったそうですが、綾は御前の酒を飲んでしまったといいます。
博覧会にはあちこちの蔵元が自慢の酒を出して競うがじゃろう?
考えただけでカーっとしてくるがじゃ。うちの峰の月は一等取れるがじゃろうか思うて。
見合いどころじゃない、ついゆうてしもうた。
きれいに縁談もまとまった方がいいと綾もわかっています。自分のことばかりだと落ち込む綾。
幸吉に酒のことを教えてもらう綾
甘い…、栗みたい!
幸吉が持ってきてくれた麹の味見をします。
麹の味で酒の味が変わると説明する幸吉に、峰の月とは違う酒も作ってみてくれないかと綾は頼みます。親方に頼んでみると幸吉。
くしゅん
寒そうにする幸吉に、綾は自分のえりまきをかけてあげます。
それを見てしまう竹雄。とても複雑そうです。
ジョウロウホトトギスの名前が分からず苦悩する万太郎
堀田先生から『植学啓原』を借りてきたからと、部屋中に書物を広げる万太郎に竹雄はびっくりします。どうやら前回のお話で見つけてきた黄色い花(ジョウロウホトトギス)の名前が付き止められないようです。
若はその…、人に関心を持つことがあるがです?
あるに決まっちゅうじゃろう。蘭光先生、心の友の里中先生、野田先生。
みんな先生じゃないですか。例えば…、おなごとか…?
ううん、まぁ、ようできちゅうと思うけんど。
花を見たら、きれいな色や変わった形で虫を呼びゆうがじゃ。つまり、おなごが着飾っちゅうがもあれと同じ理屈や。
相変わらず植物にしか興味がない万太郎に竹雄は呆れています。もういいと部屋を出ていってしまう竹雄に万太郎は不思議そう。
竹雄は綾に思いを寄せているのでしょうか…?万太郎にその気持ちを打ち明けたかったのかと思うとなんだかもどかしいですね。
綾が作らせた酒の味見をタキに頼むが…
春が来て、峰屋の酒を博覧会に出す日がやってきました。
この味も確かめてくれませんか?と新たに仕込んだ酒の味見をタキに頼む綾。真剣なまなざしです。
新しく仕込んだ濃口の酒です。
峰の月は峰屋の看板。大事なお酒ではございますけんど、博覧会で競うやったら一口で忘れられん酒もどうかと。
蔵人たちはざわざわとしています。
その酒はおまんが言い出して作らせたいうことか?
峰の月がまずいということか!とタキに下げろと言われてしまいます。
幼い頃の綾のかんざしを返す幸吉
幸吉、ごめんなさい。私のわがままで。
おもしろかったですね。試して、試して、うまい酒ができたらおもしろいですき。
また、いつかやりましょ。綾さまのお気持ち、ようわかっちょりますき。
おもむろに取り出したのは、幼いころの綾のかんざし。綾がまだ酒造りに興味があってよかったと伝えます。
さて、次回はいよいよ東京です。
見どころ紹介
植物の花
恋愛相談をしたい竹雄の話も植物の話に変換してしまう万太郎。おなごのことも生物として見ている、なんとも科学者らしい視点です。
万太郎のモデルの牧野富太郎博士は、植物の花のことを著書『植物知識』のまえがきでこう説明しています。
花は、率直に言えば生殖器である。有名な蘭学者の宇田川榕庵先生は、彼の著『植物啓原』に、「花は動物の陰処の如し、生産蕃息の資て始まる所なり」と書いておられる。
すなわち、花は誠に美麗で、且つ趣味に富んだ生殖器であって、動物の醜い生殖器などとは雲泥の差があり、とても比べものにならない。そして見たところなんの醜悪なところは一点もこれなく、まったく美点に充ち満ちている。
まず花弁の色がわが眼を惹きつける、花香がわが鼻を撲つ。なお子細に注意すると、花の形でも萼でも、注意に値せぬものはほとんどない。
植物知識
博士が花の魅力に惹きつけられていたことがよくわかりますね。
『植物知識』は、花と果実について、22の短編で構成されています。読みやすく、身近な植物の秘密が分かってとてもおもしろいのでオススメです。
麹の味と酒の味
幸吉が綾に麹の説明をしているシーンがありましたが、麹はお酒造りにはとても大切。昔から「一麹、二酛、三造り」と言われてきました。
米、水、麹、酒母、それぞれの仕込みの配合が変わると、お酒の味わいも変わるため、酒蔵のこだわりがあらわれる部分でもあります。麹の割合が多いと、濃厚でしっかりとした味わいになり、少ないと軽やかな味わいのお酒になるそうです。
参考:麹をたくさん使うと、どんな味の日本酒になる? – 「仕込み配合」を学ぶ | SAKE Street
お酒のお話が出てきたので、ドラマの舞台、佐川町の酒造会社から、杜氏が麹にこだわったおもしろい名前のお酒が出ているのでご紹介しますね!
その名も「二割の麹が八割の味を決める」。
「杜氏・浅野徹の試験醸造酒」(純米生酒)という名前で展示会に出したところ、大変好評だったため、次の年から定番商品となったお酒です。
甘やかでフルーティな香りを持ち、輪郭のある爽やかな味わい、心地良い膨らみ、辛口のキレの良さが見事に調和した、バランスの良さを誇ります。
二割の麹が八割の味を決める|司牡丹
まとめ
綾と幸吉の作った酒は、タキには認められませんでしたがまたいつか作ろうと約束する2人。綾に思いを寄せる竹雄は複雑な心境です。次回は、いよいよ万太郎が東京へ向かいます。
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それでは、次回の記事もお楽しみに!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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