らんまん 第4話 1週目「バイカオウレン」(4) あらすじ&見どころ紹介

はじめに
こんにちは!
植物が好きで牧野博士に興味のある、元高知県在住ブロガーのかなです。
この記事では朝ドラ「らんまん」を見たレビューと見どころを紹介していきます。高知に住んでいた自然好きならではの視点で、らんまんをより深く楽しめる情報を発信していけたらと思っています!
これからドラマを見る方も、もう一度見る方も、この記事を読んで朝ドラをもっと楽しんでもらえるとうれしいです。
今回は、第1週目の「バイカオウレン」(4) のレビューです。
1週目「バイカオウレン」(4) の概要
秋、今年も酒造りの季節がやってきた。姉の綾(太田結乃)は万太郎(森優理斗)を追いかけて、女人禁制の酒蔵に足を踏み入れてしまう。
らんまん – NHK
放送日:2023年4月6日
出演者:森優理斗(万太郎幼少期)、太田結乃(槙野綾)、広末涼子(槙野ヒサ)、松坂慶子(槙野タキ)、井上涼太(竹雄)、綱島郷太郎(堀田鉄寛)、小松利昌(市蔵)、石村みか(ふじ)、嶋尾康史(虎松)、中村里帆(たま)、番家一路(幸吉)、野原壱太、齋藤統真
あらすじ
身体が強くなるようにとお灸をすえられた万太郎は神社で不貞腐れています。近所の子どもたちが鬼ごっこをしようと誘いますが、迎えに来た竹雄に止められ家に連れ戻されます。竹雄に八つ当たりするのを綾に叱られ、万太郎は昼休みで蔵人たちがいない酒蔵に逃げ込みました。万太郎を追いかけ酒蔵に足を踏み入れてしまった綾は杜氏の虎松にも祖母のタキにも怒られます。おなごは酒蔵に入っていけない掟なのです。時は経ち、年が明けると母のヒサは目を覚ますことが少なくなってきました。死期が近づいているのでした…。
お話の流れとレビュー
ここからは、お話の流れに沿ってレビューしていきます。感想がネタバレになっちゃうかもなので、見たくない方は、次の見どころ紹介までスキップしてください。
らんまん 1週目「バイカオウレン」(4)
身体が強くなるようにと熱いお灸をすえられた万太郎は、いつもの神社で不貞腐れています。そこへ竹雄が迎えに来ました。
万太郎は迎えに来た竹雄の足元に、オオバコがたくさん生えていることに気づきます。
踏んぢゅう。人が通るとこにようけ生えちゅう。
ほんとですね、踏まれるところに生えちゅう。
強いのう。踏まれて強くなるがじゃろうか?
植物がどんな環境で生きているのかよく見ていますよね、万太郎の観察眼が光ります。竹雄の足元にあるオオバコを根っこから丁寧に抜き取り、絵を描き始めました。
このドラマの中で万太郎が植物を採集する場面がたびたび登場しますが、全部根っこから抜き取っているんですよね。植物の標本を作るときはこのように、根を含むその植物の全体を採集するのですが、それと同じやり方です。こだわって撮影されてますねぇ。
そこへ近所の子たちがやってきて、万太郎を鬼ごっこに誘います。しかし、竹雄はそれを許しません。無理やり万太郎を子どもたちから引き離し家に連れ帰ってきました。
ごくろうさんです。昼ごはんの支度ができましたき。
蔵人たちにお昼の準備ができたことを知らせる綾のところへ、竹雄に連れられた万太郎が戻ってきます。万太郎は拗ねています。
鬼ごっこができんかったき、わしに怒っちゅうがです。
ばか!
万太郎!こら!万太郎!!
竹雄の足を踏みつけ、酒蔵の中に逃げ込む万太郎。それを追って綾も酒蔵の入り口まで追いかけます。
いいにおい…
綾は酒蔵の香りに誘われ、禁じられていた蔵の中へ入ってしまいます。
そこへあらわれたのは、杜氏の虎松。
おなごが蔵に入ったらいかんですき。
おなごが入ったせいでクズを出したらどうするがぜ?おなごは穢れちゅうがじゃ、入ったらいかん。
酒蔵の神さんがおなごを嫌うき。酒が腐りよる。
どういて、おなごじゃと腐るがじゃ? おねえちゃん、悪うない…
万太郎、えいき…
万太郎は泣きながら綾をかばいますが、酒蔵は女人禁制だというのです。綾もそれはわかっていたようで、やってしまった…というような表情。
綾!今晩は飯抜きじゃ!!!
おばあちゃん、いやじゃ!わしが悪いがじゃ!
おねえちゃんを許して!!
万太郎、おまんは峰屋の当主じゃ。酒蔵には酒蔵の掟があるがじゃき。わしも蔵には一歩たりとも立ち入ったことはない!
おなごはいかんがじゃき!
どういて、どういてじゃ!そんなのいやじゃ、どういて!
万太郎、そんなに泣かんとって。
あたしが入りたかったがやき…。えいにおいがした、あの蔵へ、いっぺんでえいき入ってみたかったがやき。
この時代は酒造りは男の仕事で、女性は酒蔵に入ることを許されていませんでした。虎松が言うように「穢れ」という宗教的な観点以外からも、女人禁制になった理由があるようです。このお話は見どころ紹介でも説明しますね。
とにかく、この時代は女の人が酒造りに関わることは禁じられていたのです。酒屋の仕事に興味を持つ綾も時代が変わればこのように叱られることはなかったのでしょうか…。
年が明け、万太郎の母ヒサは目を覚ますことが少なくなってきました。お医者さんも頻繁に出入りして、ヒサの容態が思わしくないのは、子どもの綾や万太郎にもわかります。
おかあちゃんどうなるが!?ねぇ!どうなるが!?
冷とうなるがよ。冷とうて固とうて、もう目を開けてくれんようになる。
うそじゃ!おねえちゃんのばか!!
しょうがないろ?どうしようもないこともあるがやき!
聞き分けないこと言わんとって!!!
綾も母の死を受け入れないのは同じ。走り去り1人で泣いています。
そんな時、万太郎は母が大好きな花のことを思い出します。「命の力に満ちちゅう」とヒサが言っていたあの白い花を、と天狗と出会ったあの神社へ走っていきます。
天狗来て!誰か、花をちょうだい!!
と、ここまでが第4話でした。
冬の間冷たい地面の下でも根を張って強く生きるあの花があれば、お母さんは助かるかもしれない、と万太郎は考えたのでしょうか?それとも、大好きなあの花を見たらきっと喜んでくれるはず、そう思ったのでしょうか?まだ寒い冬の日、果たしてバイカオウレンを見つけることはできるのでしょうか…。
見どころ紹介
オオバコ
裏山の神社の境内にたくさん生えていたこの植物、誰もが見たことのある植物ではないでしょうか?

オオバコは日本各地、アジアに分布する多年草です。日当たりのいいところによく生え、踏みつけにも強いため、他の植物が生育できないような人通りの多いところでも元気に育ちます。3月から10月、白い小さな花を穂状に咲かせます。若葉はゆでると食用にもなります。
車前子(種子)、車前草(全草)という生薬名もついており、あらゆる泌尿器科系の炎症や、慢性気管支炎、高血圧に使われるそうです。
酒蔵は女人禁制?
第4話では、綾が酒蔵に入って杜氏の虎松や祖母のタキに叱られるシーンがありました。女性が酒蔵に入ってはいけないのは、一体どんな理由からなのでしょうか?

酒蔵が女人禁制であった理由について、わかりやすくておもしろい記事を見つけたので紹介しますね。
酒蔵が「女人禁制」になった理由─ 時代に合わせて変化する、造り手の働き方
はるか昔は「口噛み酒」を作るのは巫女や処女の役割であったり、春稲仕女(つきしねのしにょ)という女性がお酒をつくるための米を搗いたりと、酒造りが女性の仕事だった時代もありました。実は、女人禁制であったのは、江戸時代以降だと考えられています。
大きな理由は、女性は月経があるため「穢れ」とみなされるというもの。「血」は宗教的に「穢れ」として神聖な儀式から遠ざけられていたんですね。酒蔵に宿る神様が、女性が入ることで怒ると信じられていたのはこの「穢れ」の意識からです。
伝統的にお祭りなどで女性が関われないもの、立ち入ってはいけない場所は今でも多くありますよね。
そのほかにも、酒造りが体力的にもきつく、時には命を落とすこともあったため、男性の仕事とされていたという理由もあるそうです。
江戸時代に酒の仕込みが大型化し力仕事になったため、女性の手に負えなくなったことが挙げられます。女性を追い出すというよりは、危険な業務から保護するという側面が強かったのかもしれません。
日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」
このような様々な理由から、女性は酒蔵に入るなという掟になったようです。
まとめ
第4話は酒造りに魅了される綾、死期が近づく母ヒサの様子が描かれたお話でした。万太郎は、ヒサが大好きだという花を採りに出かけますが、果たして手に入れることはできるのでしょうか…?
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それでは、次回の記事もお楽しみに!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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