らんまん 第3話 1週目「バイカオウレン」(3) あらすじ&見どころ紹介

はじめに
こんにちは!
植物が好きで牧野博士に興味のある、元高知県在住ブロガーのかなです。
この記事では朝ドラ「らんまん」を見たレビューと見どころを紹介していきます。高知に住んでいた自然好きならではの視点で、らんまんをより深く楽しめる情報を発信していけたらと思っています!
これからドラマを見る方も、もう一度見る方も、この記事を読んで朝ドラをもっと楽しんでもらえるとうれしいです。
今回は、第1週目の「バイカオウレン」(3) のレビューです。
1週目「バイカオウレン」(3) の概要
坂本龍馬(ディーン・フジオカ)との衝撃の出会いを果たした万太郎(森優理斗)。龍馬からの言葉に生きる希望をもらい、いっそう草花への想いを強くする。
らんまん – NHK
放送日:2023年4月5日
出演者:森優理斗(万太郎幼少期)、太田結乃(槙野綾)、広末涼子(槙野ヒサ)、松坂慶子(槙野タキ)、井上涼太(竹雄)、菅原大吉(豊治)、小松利昌(市蔵)、石村みか(ふじ)、嶋尾康史(虎松)、清水伸(紀平)、坂口涼太郎(伸治)、中村里帆(たま)、倉嶋かれん(キヨ)、栗田桃花(ミツ)、西村雄正、ディーン・フジオカ(天狗/坂本龍馬)、榎木孝明(深尾家家臣 塚田昭徳)
あらすじ
家を飛び出した万太郎は神社で天狗と名乗る男(坂本龍馬)に出会う。生まれてこん方がよかったと言う万太郎に龍馬は「人にはそれぞれ務めがある」と語る。そこへあらわれたのは、万太郎を探しに来た母のヒサ、綾、竹雄。ヒサは足元の一番好きな白い花に気づく。ヒサも万太郎もこの花がバイカオウレンとは知らないが、春一番に花を咲かせる逞しさに心を打たれる。万太郎は後日、母を喜ばせるためにこの花の絵を描き、そっとヒサの部屋に届けるのであった。
お話の流れとレビュー
ここからは、お話の流れに沿ってレビューしていきます。感想がネタバレになっちゃうかもなので、見たくない方は、次の見どころ紹介までスキップしてください。
らんまん 1週目「バイカオウレン」(3)
家を飛び出し、裏山の神社まで走ってきた万太郎。そこで不思議な男に出会います。
万太郎は天狗と名乗るその男に、心の内を打ち明けるのでした。
わし、生まれてこん方がよかったがじゃと…。
はぁ?そんなこと言うガキは頭から食ろうちゃる!!
坊、生まれてこん方がよかった人らぁ1人もおらんぜよ。いらん命らひとつもない。この世に同じいのちら、ひとつもない。
みんな、自分の務めを持って生まれて来るがじゃき。
つとめ?
おう!おのれの心と命を燃やして事を成すために生まれて来るがじゃ。
おまんも大きゅうなったら何でもできる。望むものになれるがやき。
さぁ!望みは?おまんは何がしたいがぜ??
万太郎は天狗の言葉を真剣に聞きます。人にはみな「務め」がある。その言葉を胸に、万太郎は自分の務めが何か考えるのでしょう。
このころ万太郎は5歳です。その年で自分が生まれてきた意味を考える。自分の道を決めて進む、生き方を自分で決める。なかなかできることではありませんよね。生まれた環境からなのか、時代背景からなのか、万太郎はこの言葉を強く意識している様子です。
万太郎、よかった。おらんようにならんと。
おかあちゃん!ごめんなさい。ごめんなさい。
万太郎を探しに来た、ヒサ、綾、竹雄は、ホッとしている様子。いつの間にか天狗はいなくなり、そこには白くて小さな花が咲いていました。
天狗が春を連れてきたがやろうねぇ。
これ、おかあちゃんが一番好きな花。
ほそうて、ちいちゃいねぇ。
ほんでも、冬の間ずっと冷たい地面の下で、ちゃーんと根を張って、春真っ先に。それでこんなに白うて可愛らしい花を咲かせてくれちゅう。
この花はたくましい。命の力に満ちちゅう。
命の力?
万太郎もね。
微笑むヒサ。みんなでこの白い小さな花に見惚れます。この花の名前は、母も、万太郎も知りません。この知りたい、という気持ちが万太郎を植物学の世界へ踏み出すきっかけとなるのでしょう。
家に帰ってきた万太郎は、祖母のタキにきつく叱られます。なぜなら、今日は酒蔵で働いてくれている蔵人たちをねぎらう日だったからです。
蔵元は蔵人たちが酒をつくってくれるき、やっていける。いくら礼を言うても足りん!そんな大事な日に、そんな大事な日に…。
それでもおまんは、峰屋の当主かね!?
万太郎は、蔵人たちにこう言います。
杜氏のおやっさん、蔵人のあんちゃんらぁ。
わしはいつもあんちゃんらぁのあの歌聞きよった。蔵の仕事、お酒もようわからんけんど、あんちゃんらぁの歌聞くと嬉しゅうて…、熱が出ちゅう時もぐっすり眠れて…。
おやっさん、あんちゃんら、どうかまた峰屋に来てくれますろうか?
おぅ、ありがとう存じます。わしらも峰屋で働けて幸せですき。また秋になったら参ります!
万太郎のまっすぐな言葉は、蔵人たちの心に届いたようでした。また、仕込みの季節には来てくれると約束してくれます。
峰屋で働く蔵人と、槙野家の人々との信頼関係が伺えるようです。
しかし、祖母のタキは万太郎の行いについて考えているようで、そのあと番頭の息子である竹雄にこう伝えます。
竹雄、おまんは働き者や。ゆくゆくは市蔵、おまんの父ちゃんのようにえい番頭になるじゃろう。けんど、明日からは家の仕事はせんでえい。それよりも、万太郎のことだけを気にかけちょってくれたらえい。
ほんじゃき、今日みたいなことは二度とおこしな。
万太郎が黙って出ていく、そんなことが次あったらおまんの落ち度やき。
はい。
戸惑いながらも返事をする竹雄。タキは、竹雄を万太郎専属の世話係に任命したのです。
働き者で責任感のある竹雄は、万太郎のことを一生懸命気にかけていくのでしょう。好奇心旺盛な万太郎と、タキの言いつけを守り万太郎の世話を焼く竹雄、そんなドタバタな未来が見えるようで視聴者としてはこの先が楽しみです。
部屋に戻った万太郎は、神社で一株持って帰ってきたバイカオウレンを懐から出します。しんなりとしてしまった花を見て「あ、そうや!」と、紙と筆を取り出します。
バイカオウレンを観察し、丁寧に描きました。完成した絵は、ヒサの部屋にそおっと届けます。
これやったら枯れんねぇ。
部屋の外で嬉しそうな万太郎。ヒサも絵を見てとても幸せそうです。
槙野家は代々深尾家の御用係だったというお話は、第1話で出てきました。その深尾家の家臣の塚田昭徳が峰屋にお見えになりました。万太郎もご挨拶をします。
塚田さま、はじめてお目通りいたします。
ほう、利発そうな子じゃ。いくつになる?
5さいです。
ならばそのうち寺子屋じゃ。坊、名教館に通うか?
なんと、商人の子である万太郎を、武士の子どもたちが学ぶ学校「名教館(めいこうかん)」に通うことを許すのです。
当時は商人と武士、一緒に勉強するということはなかなかありませんでした。これは、とても珍しいことなのでした。名教館での学びは、万太郎が科学者として研究をはじめるための基礎となります。
見どころ紹介
植物図
第3話では、万太郎が母にプレゼントしたバイカオウレンの絵が印象的でしたね。
万太郎のモデル牧野博士は、その観察眼を生かして緻密な植物図を数多く残したことでも有名です。
牧野博士が描く植物図には、緻密性(ちみつせい)と自らの記載学における信念を見ることができます。それでは、その「牧野式」植物図とはどのようなものなのでしょうか。
牧野博士の図は、その植物の種類の全体像を描ききろうとしているところが特徴です。人も一人一人顔つきが違うように、同じ植物でも個体によって顔つきが違います。
そのような形の差も含めて、種の平均的な全体像を描こうとしているというのが「牧野式」なのです。
業績| 高知県立牧野植物園
こちらの動画は高知県立牧野植物園のカレンダーの紹介動画ですが、牧野博士の植物図がほんの少しご覧いただけます。牧野植物園では、牧野博士が描いた植物図を展示していますので、ぜひ訪れた際は、じっくり楽しんでほしいと思います。
これ人の手で描いたの?と疑うくらい細かく、正確に植物の特徴を描き表しています。生で見るとびっくりしますよ!
坂本龍馬と牧野富太郎
万太郎と天狗こと坂本龍馬が出会うシーンが印象的でしたが、モデルとなっている牧野富太郎博士は、坂本龍馬との接点はあったのでしょうか?
坂本龍馬は1836年高知県高知市生まれ、牧野富太郎は1862年高知県佐川町生まれ、26歳差でともに激動の時代を生きた人物です。しかし、博士の生涯が綴られた「牧野富太郎自叙伝」には、接点があったような記載はありません。
調べてみると、NHK高知放送局の記事でこちらのエピソードについて詳しく書かれていました。
なぜ龍馬が『らんまん』に登場するのか 牧野富太郎博士は学者版の坂本龍馬?舞台裏を紹介
松川博敬チーフ・プロデューサー
なぜ龍馬が『らんまん』に登場するのか | NHK
「実はドラマの構想段階で『牧野博士は学者版の坂本龍馬なんです』と説明していました。土佐出身のふたりは活躍の場こそ違えども、一途な思いを持ち続け、常識にとらわれずに生涯を駆け抜けた。我が道を行くその姿は周囲を引き付け、愛される存在でもあったことが重なりました」
実はドラマのこのシーン、こんな出会いがあったらいいな、というフィクション作品だからこそ実現できた夢の共演だったのです。実際に2人が出会っていたら、こんな会話をしたのでしょうか…?
まとめ
天狗の言葉で自らの務めを考え、母の大好きな花バイカオウレン出会い、植物画を描き、名教館へ通うことが決まる万太郎。これからのお話に繋がる部分が盛りだくさんの第3話でした。
今後これらのきっかけが、それぞれどのように展開していくのでしょうか…?見ものです。
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それでは、次回の記事もお楽しみに!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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